これくらい、
どこの家庭にもあることかもしれない。

そう思って、
ここまで来た人へ。

 「これは虐待と呼べるほどのことなのか」と迷うこと自体、 実はよくあることです。 虐待は、わかりやすい暴力の形だけをとるとは限りません。 だからこそ、迷いながらここまで来た人が、たくさんいます。

・・・

 いくつか、確認してみてほしいことがあります。

すべてに当てはまる必要はありません。 一つでも心当たりがあれば、立ち止まる理由になります。

相手の機嫌を、常にうかがってしまう。

何をするにも、怒られないかを先に考えてしまう。

自分の意見を言うと、後で必ず何か返ってくる。

できて当たり前のことを褒められたことが、ほとんどない。

失敗した時、人格そのものを否定される言葉を向けられる。

友人や家族と会うことを、理由をつけて制限される。

・・・

 「しつけの範囲では」「愛情表現の一つでは」。 そう説明されると、迷いはさらに深くなります。 でも、しつけや愛情は、あなたを萎縮させません。 あなたが常に緊張し、顔色をうかがい続けているとしたら、 それは、教えるためのものではなく、支配するためのものになっている可能性があります。

・・・

 迷っている段階で、誰かに話してもいいのだと思います。 「これくらいで相談していいのか」と迷う必要はありません。 迷っているということ自体が、すでに何かのサインです。

 迷うほど、その中にいたということです。
 一人で判断を抱え込まなくていいと思います。